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珪藻の魅力いろいろ 余白



 珪藻の話は尽きない。けど、端から端まで語るのは長すぎる。バッサリ切ったものを、ここにつけたしておく。

⬛︎珪藻の形
 珪藻は平たい。横から見たら長方形にしか見えないものが多い。
 平たいと、水に浮かぶのに都合がいい。光を受ける面積も広いほうがいい。
 珪藻はよく弁当箱に例えられる。実際、ガラス質の殻は上の殻と下の殻と側面に帯状の部分に分けることができる。
 殻には、小さな穴や溝や突起がある。これらは、珪藻の種類によって異なるので、種類を見分ける目安になっている。


⬛︎珪藻の始まり
 単細胞だから、古くからいたような気がするが、この地球に登場したのは、アンモナイトより遅い、白亜紀、あるいはジュラ紀になる。
 三畳紀、ジュラ紀、白亜紀は、中生代と呼ばれている約25217万年前から約6600万年前の時代だ。大陸の大移動があり、恐竜が生きてた頃になる。
 今のところ、古生代の地層から珪藻の化石がまだ見つかっていないだけで、珪藻の歴史もっと古い可能性もある。ただ、分子時計から見積もって、大幅にさかのぼる可能性は低
      分子時計-----DNA の塩基配列の置換や欠失が起きる確率がほぼ
                        一定であることを利用し、 DNA の塩基配列やその
        産物であるタンパク質 のアミノ酸配列を比較して、
        生物種が進化上で分岐した年代を 推定すること。
い。珪藻の始まりは、古生代の末から中生代始めと考えられるようだ。

 珪藻が登場する以前、海洋ではプラシノ藻を中心にする緑色植物が優勢だった。けれど、生物の大量絶滅をきっかけに、珪藻を始めとする渦鞭毛藻や円石藻の「紅い」植物が増えていくことになる。
 珪藻が生まれたのは、陸なのか海なのかはまだ解明されていない。けれど、珪藻は陸へ海へと広がっていく。新生代に入ると、珪藻の化石は質・量ともに圧倒的に増えていく。
 もちろん、一本調子に増えていったわけではない。寒冷化、温暖化、超無酸素事変など、地球環境は時々激変してしまう。珪藻の中には、すでに絶滅したものもある。
 現在、珪藻は地球のあらゆる場所に生息している。
 海水・淡水・汽水、強酸性・強アルカリ性、赤道直下・北極と南極、清流・ひどい匂いの汚水、水があるとは思えないような、樹皮の上にもいる。、水と光さえあればそれぞれの環境に適応した珪藻が、そこにいる。

⬛︎光合成と珪藻の色
 珪藻は植物なのに、緑色に見えない。それは光合成に使う色素が、クロロフィルaとc、さらにフコキサンチン、ディアノディキサンチン、ディアトキサンチンなどの補助色素を持っているためだ。それらの色素があるため、珪藻は緑色の光も使って光合成をしている。
 珪藻はC4光合成を行っている。二酸化炭素を一旦C4有機酸に変化させることで濃縮して、それを二酸化炭素に戻して光合成をするやり方だ。これにより、水に溶けている二酸化炭素が少ないという条件下でも、効率よく光合成ができる。
 ちなみに、珪藻の褐色の色素は、熱、酸、アルコールなどに弱いので、それらの影響を受けたら、緑色の色素だけが残る。

⬛︎珪藻生活環
 珪藻が増える方法は2つある。
 普段は単純に2つに分かれて、同じ遺伝子のものがもう1つ増えていく。1つが2つ4つ8つと、爆発的に増えていく。ただし、珪藻の場合は分裂するたびに小さくなっていく。
 ある程度小さくなると、環境の変化などをきっかけにう有性生殖を行う。その結果、大きな細胞を作ることができて、珪藻は大きさを回復する。

 珪藻の話は尽きない。けど、専門的すぎて理解できなかったりする。珪藻に関連する言葉を全部調べて理解するのは無理っぽい。
 このへんで、お腹いっぱいってことにしておこう。



中生代珪藻か研究の諸相 -首長竜と共に生きた珪藻たち-http://www.palaeo-soc-japan.jp/publications/96%20Shimada%20et%20al.pdf#search=%27ジュラ紀+珪藻%27

珪藻トピック
第6回珪藻はいかにして海水からCO2を取り込んで光合成するか?

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